ぱくぱく
ぱくぱく
「!」
あっさりと心の核心をついてきた。
確かにそうだ。
……俺は、自分が悪い人間だと責めている……
……親を殺し……小川を殺した……
そんな自分が悪い人間でないはずがない。
……そうだ、自分は、こんな所で彼女の優しさに甘えてもいい人間じゃない……
「……すいません。色々お世話になりました。ご迷惑をおかけして申し訳ありません。これで失礼します」
頭を軽く下げ部屋を出ようとしたが、腕がむんずとつかまれている。
「……先輩?」
「責任とって下さい」
彼女は脈絡もなくそう言った。
「もう深山君が家に泊まるものだと思って、二人分の食材を買ってきてしまいました。それにそんな青い顔で出て行かれたら心配で心配で、夜も眠れそうにありません。深山君は一度私を心配させてしまったんですから、私が大丈夫だと判断するまでいて下さい」
蒼い瞳がこのまま自分を帰す意思が全くないことを告げている。
「……駄目なんだ」
「何がですか?」
「……俺は、取り返しのつかない、とんでもない過ちを犯してしまった……責任も取らずに……今までのうのうと生きてきた……」
しかも事実をすりかえることで自分の心を救ってくれた父親を憎んで憎んで、これ以上はないという位憎んで、自身の性格までも屈折させてしまった。
……これでは、自分に殺された母はもちろん、罪を被った父も報われない……
「……だから、駄目なんです……俺は、先輩に優しくしてもらう資格なんて無いどころか、今すぐ何かの罰を受けなきゃならないんです……」